アダルト・アドバンス61s級<参加4名>
優勝:嶋田錠二(パラエストラ八王子)
準優勝:加藤進之(和術慧舟會RWJG2)
 
準決勝で井田悟(パラエストラ葛西)を腕十字で下した加藤と、佐藤逸人(パラエストラ松戸)との接戦をジャッジ判定で制した嶋田が決勝に進出。加藤のタックルを潰した嶋田がギロチンで一本勝ちを収めた。







アダルト・アドバンス66s級<参加5名>
優勝:西林浩平(GRABAKAジム)
準優勝:若林次郎(パラエストラ東京EAST)
 
西林、若林、そして村田卓実(A−3)という実力者が集まった同階級。村田は準々決勝からの出場となり、初戦で吉田勇太(ノヴァウニオン・ジャパン)と対戦、軽快な動きを見せるもポイントを取るには至らず、ジャッジ判定で準決勝の西林戦へ。昨年のGiグラップリングの徹肌ィ郎戦で、その実力のほどを見せ付けた西林は、村田から三角絞めで一本勝ちし、決勝へ。
 一方、若林も小林元和(グレイシーバッハ長野)を、らしくヒザ固めで破った。
 下になっても、めくりからトップ、さらにバックを狙う若林と、パスを狙う西林。通好みの力のこもった寝技が展開され、バックマウント奪取間際の西林が優勢のまま試合は延長へ。すぐにタックルを仕掛けた若林だが、これを潰した西林がすかさずバックへ回り、足を一本差すことに成功。必死に、残りの一本を入れさせないよう注意を払う若林だったが、チョークとフック、上下で攻められると万事休す。バックマウントを許し、3−0で勝利した西林が同階級を制した。







アダルト・アドバンス71s級<参加6名>
優勝:八隅 孝平(パラエストラ東京)
準優勝:スティーブ・マグダレノ(MAX柔術アカデミー)
 
最大の注目は、米国西海岸のグラップリング大会で常に上位進出を果たしてきたスティーブ・、マグダレノ。そのマグダレノと準決勝で対戦した西野聡(TLIVE)は、昨年10月のADCC JAPAN初公式戦となったGiADCCオープン71s級の準優勝者。準々決勝でベテラン田中昭弘(グラップリング・レボリューション)をスリーパーで下して、マグダレノ戦に挑んだ。ポイントの入らない前半戦にテイクダウンを奪ったマグダレノ。西野は後半に入り、オモプラッタからスイープを狙うが、ここを堪えたマグダレノがジャッジ判定で際どい勝負をモノにした。もう一方の山から決勝進出を果たしたのは、プロシューター八隅孝平。準々決勝で三橋少一(ファイティングワールド)をジャッジ判定で破った五十里祐一(パンクラスP’sLAB東京)と対戦。ポイントが入る前からテイクダウンに成功し、試合を有利に進めた八隅が4−1で五十里を下した。決勝戦、前半は激しい立ちレスリングが続いたが、攻勢だったのは八隅。スタミナのロスを心配したのが、マグダレノが引き込みマイナスポイントを献上。自ら下になったマグダレノだが、時おりリバーサルやハイガードで攻撃の気配こそ見せたものの、ほとんどの時間がディフェンス一辺倒。担ぎと脇差しパス、さらにアナコンダ・チョークの連係で攻め続けた八隅が、ポイントこそ奪取できなかったが、そのまま0−−1で危なげなく勝利した。








アダルト・アドバンス77s級<参加10名>
優勝:北岡 悟(パンクラスIsm P's LAB)
準優勝:豊永 稔(フリー)
 
最大激戦区となった77s級。1回戦で、ピュアブレッド大宮の日系ブラジリアン・プロシューター=マテウス・イリエ・ネキオが、小島剛(スポーリア上溝)を腕十字で下し、熱闘の幕が上がる。もう一つの1回戦では、青木真也のスパーリング・パートナーでそのポテンシャルが格闘技界に響き渡っている山田宗太郎(パラエストラ松戸)と、和術慧舟會東京本部やタイガープレイスで実力者集団に指導をとる磯野元(慧舟會東京本部)の対戦が実現。引き込んだ山田が、インサイドガードでまずは呼吸を整えたかのように見えた磯野の首を捉えた、と、しばらくして磯野がタップ直後に落ちてしまう。衝撃の一本勝ちを山田が収めた。
 続く準決勝、長い手足を利した柔術のそれとは一味違ったガードワークを駆使する大田洋平(A−3)とマテウスの対戦は、マテウスの攻撃をカウンターで返す大田が、微妙な判定ながらジャッジ判定で勝利した。続いて登場した豊永稔は、今やレフェリーやジャッジとして多くのプロモーションで活躍している元・総合格闘家。前半戦は体力温存のように見えた豊永、徐々に動きがよくなり最後は後ろ三角絞めで、西川純矢(グラバカ・ジム)からタップを奪った。
 準々決勝第3試合では、危ないシーンが見られた。遠藤亮太郎(Aスクエア)の仕掛けた三角絞めを米澤重隆(ストライプル)が、スラムを仕掛けた。アドバンスではスラム自体は認められているが、場所が場外。慌てて遠藤の体の受け止めた梅木レフェリーの大ファインプレーがあり、試合は続行された。その後も、三角で攻める遠藤に対し、今度は試合場のなかで米澤がスラミング。かなりの勢いに、悲鳴も聞かれたが、それでも足を解かなかった遠藤、最後は体が離れた瞬間にギロチンを仕掛けて一本勝ちした。
 山田宗太郎×北岡悟、注目の準々決勝最終試合。スタンドの攻防がしばらく続き、試合は両者の庭とでもいうべきグラウンドへ。インサイドの北岡、山田が下から片腕をカンヌキに極めて捻りあげようとする。北岡が立ち上がり、山田の足首を掴む。徐々に動きが出てきた両者、ハーフガードの山田がアームドラッグから、前傾姿勢となった北岡の足を取りに行く。「無理するな」とセコンドの青木真也。と、ここで北岡が逆に山田の足をとりアキレス腱固めへ。山田は立ち上がろうとしたが、外足で山田のヒザの裏を固定した、柔術流内掛けアキレスがしっかり極まり、北岡が一本を奪った。
 準決勝、テイクダウンを意に介さないようなADCCルールでは有効とはいえないスタイルを押し通した西川。テイクダウンを奪われたあとも、自ら引き込むなど、最後まで一本を狙ったが、しっかりベースを固めた豊永が、2―-1で勝利を掴んだ。
 もう一方の準決勝は、北岡がギロチンで遠藤を一蹴した。
 決勝戦、場外際から北岡が放ったカンヌキの反り投げが決まり、サイドを取られた豊永が、しきりに腕を振り気にするそぶりを見せる。ポイントが入る後半戦、北岡がテイクダウンに成功。その後もアキレス腱固めや豪快なリフトアップを試みる。最後の最後に片足タックルの態勢に入られたが、ここでタイムアップ。激戦が続いた77s級、終ってみれば北岡が一つ頭の抜けた強さを見せたトーナメントとなった。












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